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28G、40Gビットエラーテスタを動展示

アルネアラボラトリは、10G、25G、40G bps ビットエラーレートテスタ(BERT)、光サンプリングオシロスコープ、波長/帯域チューナブルフィルタ、 多チャネル狭線幅チューナブルレーザなどを展示した。特にBERTは、インターエナジーとの業務提携によるアップグレード第一弾としてマルチチャネルの製品の紹介しており、AOC、100Gモジュールなど多チャネル化する市場にローコストで必要十分な機能を提供する両社の意欲作となる。これら自社製品の他に、サザンフォトニクスのIQスコープや34GS/s AWGなども紹介した。

BERT

 28G、40G BERTをメインに展示。機能を絞り、価格を抑えたモデル。生産ラインのデバイス・モジュール検査用に最適。PPGはSynthesizerを内蔵し、EDRはCDRを内蔵。サイズも小型(235 x 406 x 89 mm)。高品質な波形を実現。28G BERTはCFP2用TOSA/ROSA測定に必要とされる多チャンネル(4chまで)対応可。

光サンプリングオシロスコープ

 電気サンプリングオシロスコープでは観測しづらい超高速通信用(500GHzまで)の波形を外部クロック上要にて歪みなく観測できるオシロスコープ。2chオプションを選ぶことによりDPSKにも対応可能。内蔵のサンプリング用光源から自社開発しており、東京大学発ベンチャーだからこそ実現できた、超高速光通信、電気制御、ソフトウエア技術すべてを集約させた製品。これの後継機は、ECOC2012に発表する予定。セット・ジ・イヨン氏によると、線幅にも依存せず全てのDx-PSKフォーマットが見える製品。アルネアの強みは、自社開発のショートキャビティファイバレーザでモードロックレーザを設計できる点にある。現在、ファイバに高濃度ドープして必要な利得を確保する開発を進めており、その完成を待って測定器の製品化となるステップ。

電動式波長/帯域可変フィルタ

 中心波長と帯域両方を電動制御により可変できる帯域透過フィルタ。C、Lバンド対応。可変帯域は、0.1nm〜15nm。透過帯域は、フラットトップかつ急峻なエッジ特性(Roll-off:150dB/nm)を有する。前面パネル、またはPC制御による操作が可能。ピークサーチ機能、OSA機能、パワーメータ機能、波長計機能を有する一石四鳥を実現した製品。従来の帯域固定型波長可変フィルタをこのフィルタに置き換えることにより、価格面、作業面での両方のメリットを提供する。

多チャネル狭線幅波長可変レーザ

 ITU Grid間隔で波長可変が出来る狭線幅レーザ。線幅は、コヒレント通信をターゲットにした100kHz(typ.)。Grid間隔は、25GHz間隔。出力パワー最大+13dBm。Cバンドタイプ、Lバンドタイプの両方あり。フロントパネルおよびPCによる波長の可変、および出力パワーの可変が可能。

サザンフォトニクスの34G AWG

 オーストラリアの測定器ベンダ、サザンフォトニクスは、現在大手測定器ベンダ数社が製品化している光変調アナライザに匹敵するIQテスタを製品化している。競合ベンダの光変調アナライザはリアルタイムオシロスコープといっしょに使うことを前提に開発されているが、サザンフォトニクスのIQスコープはサンプリングオシロスコープといっしょに使う。同社のこの製品に続いて、OFC/NFOECでは業界最高の34GS/s 任意波形発生器(AWG)を発表した。実際にこの製品を知る代表取締役社長 セット・ジ・イヨンによると、使いやすさは群を抜いていると言う。アプリケーションは、16QAMやOFDMなどの信号を発生させる用途だが、OFC/NFOECではビデオ操作間隔でディスプレイに文字を表示するなど、GUIの扱いやすさをアピールしていたと言う。この製品の分解能は6bitだが、競合製品の10bit、12bitと比べて分解能が足りないのではとする見方もあるが、セット・ジ・イヨン氏は「果たして12bitは必要か。変調フォーマットでも16QAM以上は実用的ではないことが分かっている。次世代の実用的な開発を目的にする限り、16QAMが限界だろう。そうなると、6bitで十分だ《とコメントしている。


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