化学装置 2015年12月号

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【特 集】化学プラントの革新的本質安全設計を考える



岐路にきた化学プラントの安全管理

東京工業大学 中村 昌允

“リスクセンス”を磨いて工場事故や不祥事の最少化を図る

NPOリスクセンス研究会 中田 邦臣

制御システムセキュリティ技術が当たり前の時代-IoTと“Industry4.1J-

I CS村上研究所 村上 正志

高薬理活性物質を扱う設備での二次封じ込め

ファルマハイジーン 島  一己

【特集関連記事】


プラスチック製容器包装のリサイクル 日本・韓国・台湾の比較と考察
プラスチックとリサイクル現況

プラスチック循環利用協会 神谷 卓司

改正 労働安全衛生法のリスク評価-2016年6月から始まる化学物質等のリスクアセスメントとラベル表示とは?

化学推進戦略機構 北村 公義 , 吉川 治彦

【隔月連載】


熱交換器の伝熱を促進する管側3次元ワイヤー素子“hiTRAN”の活用
-その3(上)-
~空冷式熱交換器への応用計算例~

CalGavin Ltd.日本事務所 渡部 高司、酒井 昭二

【巻頭言】


電力安定供給と低炭素社会構築の両立に、向けた「化学装置」の役割

電力中央研究所 牧野 尚夫

【社長インタビュー】


製造現場の危険エリアの防爆対策に貢献する耐圧防爆型
電子式吊りはかり“昴Σ”の誕生(守隨本店 代表取締役・早川静英氏)

編 集 部

【技術トピックス】


新開発 「ムートン蒸発装置」

関西化学機械製作

【特設記事】


ポリエステル製造シミュレーション -フィルム層の制御を向上-

James Champion,Kleran Looney(原著者)Du pont社、Mark Simmons,Ravindra Aglave、Prahanth Shankara、舛重 国規 CDadapco社

【連 載】


プラントエンジニアリング・メモ

エプシロン 南  一郎

技術者のための創造力開発講座

飯田教育総合研究所 飯田 清人

SCE・Net 安全談話室

化学工学会 安全研究会

品質・生産性革命へのモノづくり・イノベーションへの構築

露木生産技術研究所 露木 崇夫

図解 化学装置

東洋大学 川瀬 義矩

地球環境とバイオリアクター -基礎から応用まで-

近畿大学 鈴木 高広

知っておきたい微粒子をめぐる世界

種谷技術士事務所 種谷 真一


セミナー情報、コラム、情報ファイル、書評、誌上見本市追補分、次号予定、総目次など。


【見どころ①】
日本では生産されたプラスチックの約10%が、使用後にプラスチック製容器包装として家庭から排出される。そして、その構造は、環境配慮設計から複層構造(ラミネート)のものが増加している。 また、アジアをはじめ多くの国で家庭から出るごみは殆ど分別されずに埋め立てられている中で、日本、韓国、台湾ではそれぞれ特徴あるリサイクルの仕組みが整えられている。 このうち韓国については、プラスチック製容器包装の分別と処理にかかる「資源の節約と再活用促進に関する法律」改正で、制度や分離排出表示が変更された。今回、(一社)プラスチック循環利用協会では、韓国と台湾の現地調査を行った。ここでは、PETボトルを除くプラスチック製容器包装のリサイクルについて、日本・韓国・台湾の3カ国を比較し考察がなされている。



【見どころ②】
(一財)電力中央研究所・牧野 尚夫氏より、今月号の巻頭言で、『電力安定供給と低炭素社会構築の両立に向けた「化学装置」の役割』に関して、寄稿を頂いている。
内容は、以下の通り。「2011年3月11日に発生した東日本大震災以降、現在ほど電力の安定供給が注目される時代は、あまりなかったと思われる。ほとんどがオイルショック以前の建設で既に老朽火力となっている石油火力を苦労して動かすなど、火力発電所の稼働率を高めて必要な発電量を維持する状態が続いている。しかし、火力発電用燃料である化石資源は有限であり、その枯渇も懸念されている。このような状況において、化石資源の中で最も可採埋蔵量が豊富で長期安定供給が可能な燃料として石炭の重要性が高まっているが、石炭は他の化石資源に比べ含有炭素比率が高く、地球温暖化と関連深い二酸化炭素(CO2)排出量が多いという課題が伴う。電力安定供給と低炭素社会の両立のためには、資源量の豊富な石炭を、CO2の排出量を抑制しつつ使用して行くことが、重要な選択肢の一つとなる。石炭利用時に排出されるCO2量を低減するためには、高効率化による石炭使用量の低減、燃料中の炭素含有率の低下、さらにはCO2の回収・貯留などが考えられる。石炭を用いた発電技術としては、石炭を40μm程度に粉砕して燃焼させ、発生した熱を蒸気に伝えて発電する微粉炭火力が現在の主流になっている。この微粉炭火力の発電効率を上げるため蒸気条件の向上などが進められている一方で、石炭利用時の発電効率を大幅に向上させる方法として、石炭を低空気比の条件でガス化し、このガス化ガスをガスタービンや燃料電池などの高効率な発電機器で用いる技術も注目されている。微粉炭燃焼装置も化学装置の一つと言えるが、石炭ガス化装置は還元雰囲気で、しかも加圧条件で運転することも多いなど、より操作の難しい化学装置となる。また、石炭ガスの精製装置を始めとして、後流のシステムにおいても複雑な装置が必要となることから、石炭ガス化複合発電や石炭ガス化燃料電池複合発電など石炭ガス化を活用した複合発電方式こそ化学装置の真価が発揮できるシステムであると思われる。
このような高効率発電技術の開発は、CO2の排出量削減に加えて燃料使用量も低減できるので、着実かつメリットの多いCO2排出抑制方法であるが、一層のCO2排出抑制に向けて、排ガス中のCO2を回収して固定化する技術も注目されている。CO2の回収技術としては、吸収液による濃縮回収法や、酸素吹き燃焼にして排ガス中のCO2濃度を高めて回収する方法など、種々の方法が検討されて来た。これに対して当所では、空気分離により製造したO2と、CO2を主成分とする循環排ガスとの混合ガスで石炭をガス化し、ガスタービンなどにも同様の混合ガスを用いる事により、CO2回収動力を大幅に低減させることが可能な方式の開発に着手している。本法は、ガス化において石炭とO2との反応だけでなく、石炭とCO2との反応も加わるなど、新たな技術開発が必要であり、周辺機器においても、空気分離装置やCO2の液化装置など様々な装置における技術革新が重要となる。
電力を始めとするエネルギーの安定供給は、現代の人類にとって不可欠であるが、地球環境保全の視点から低炭素化も同時に解決しなければならない重要な課題である。その両立のためには、化学装置の役割は今後ますます重要になると考えており、その進歩に筆者自身、少しでも貢献することができたらと願っている。」と。



【見どころ③】
今月号でファルマハイジーンサポート代表の島一己氏により、『高薬理活性物質を扱う設備での二次封じ込め』と題した解説を寄稿いただいた。以下、本文“はじめに”から、その概要を抜粋する。曰く、「高薬理活性物質を扱う設備での封じ込め措置として、一次封じ込め、二次封じ込めという用語が使われる。一次封じ込めについては、リスクベースアプローチでの設計手法が確立して普及しているが、二次封じ込めについてはガイドラインが無いこともあり、企業の考え方によって大きく内容が異なるのが現状である。本稿では、現時点での各種情報を基にして、二次封じ込めの設計ポイントについて、GMPと労働安全衛生の観点から紹介する」と。




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